【完】さつきあめ〜2nd〜

「は、はじめまして!!さくらです!
あの、ありがとうございます!」

「いいよ~いいよ~お礼は!!
雪菜が俺に頼み事をするなんて珍しい事でさ、さくらちゃんお酒は飲める?」

「はい!何でも全然飲めます!!」

「お!のりいいねぇ~!のりのいい子大好きだよ~!!じゃあ飲もう~!かんぱーい!!」

シャンパングラスに並々シャンパンが注がれていく。
元木とわたし、それを一気に飲んで、同時にグラスをテーブルに置く。

「お。いける口だね~!!
よっしドンペリ後2本追加~!!」

「えぇ~?!いいんですかぁ?!」

「うん!!楽しく酒を飲むのが好きなんだ!!飲める子大好き!!ヘルプの子たちもばんばん呼んで、飲んじゃお!!」

大学病院の医院長先生だと言っていたけれど、全然固い感じはしなくて話のしやすい人だった。
趣味はゲームと読書らしく、わたしはゲームはしないけど、読書が趣味ではあったから、かなり話しやすい人だった。
この仕事をしていて、意外なほど昔母親が教えてくれた事が役に立つ場面が多かった。あんなに嫌だったのに、それすらも仕事の話になってしまうなんて。

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