【完】さつきあめ〜2nd〜
1階へと続く階段を一歩一歩降りるたび、ずっと会いたかった人の声が近くなってくる。
わたしはどうしてこの人がこんなに好きなんだろう。嫌になってしまう。
キャッシャーの前で話し込む、高橋と朝日の姿があった。
その横顔を見て、少し安心した。確かに疲れてはいそうだったけれど、真っ直ぐな強い目をした朝日だ。
高橋がこちらへ気づくと、朝日がすぐに視線をこちらへ向けた。
まるで気を使ったかのように高橋はキャッシャーの奥へ引っ込んで、わたしはゆっくりと階段を降りた。
朝日は、想像したよりもずっと優しく微笑んでくれた。それがわたしは嬉しかった。
「おう、頑張ってるみたいだな。
ここ数日の売り上げを見て、驚いているよ」
「うん……朝日は少し疲れてる?」
「まぁここから数日ゆりのバースデーだからな」
キャッシャーの横には、大きな大きなゆりのバースデーポスター。
その中で彼女は妖艶に微笑んでいた。
彼女との約束通り、このバースデーのお店の盛り上がりようはすごいもので、わたしに有利になるような工作なんて一切していない。
この人らしい潔さがあった。それならば、わたしは彼の期待を裏切るほどのすごい女にならなければいけない。
「ちゃんと食ってんのか?お前少し痩せた?
ガリガリは気持ち悪ぃぞ」
「全然食べてますよぉーだ!
それに細い女が好きなんでしょ?!」
わたしはどうしてこの人がこんなに好きなんだろう。嫌になってしまう。
キャッシャーの前で話し込む、高橋と朝日の姿があった。
その横顔を見て、少し安心した。確かに疲れてはいそうだったけれど、真っ直ぐな強い目をした朝日だ。
高橋がこちらへ気づくと、朝日がすぐに視線をこちらへ向けた。
まるで気を使ったかのように高橋はキャッシャーの奥へ引っ込んで、わたしはゆっくりと階段を降りた。
朝日は、想像したよりもずっと優しく微笑んでくれた。それがわたしは嬉しかった。
「おう、頑張ってるみたいだな。
ここ数日の売り上げを見て、驚いているよ」
「うん……朝日は少し疲れてる?」
「まぁここから数日ゆりのバースデーだからな」
キャッシャーの横には、大きな大きなゆりのバースデーポスター。
その中で彼女は妖艶に微笑んでいた。
彼女との約束通り、このバースデーのお店の盛り上がりようはすごいもので、わたしに有利になるような工作なんて一切していない。
この人らしい潔さがあった。それならば、わたしは彼の期待を裏切るほどのすごい女にならなければいけない。
「ちゃんと食ってんのか?お前少し痩せた?
ガリガリは気持ち悪ぃぞ」
「全然食べてますよぉーだ!
それに細い女が好きなんでしょ?!」