【完】さつきあめ〜2nd〜
「ねぇ、そうだよね?
てゆーかゆりさんあたしたちが協力しても全然お礼も言わないし、正直ゆりさん苦手なんですよ…」
「別にヘルプに着く分にはいいんですけどねぇ…。
協力って何?って感じですし。ゆりさんに協力したところでわたしたちに何か得ありますか?」
「それはっ!!」
「それにあたしたち有明社長の新店だろうがONEだろうがどっちでもいいんですもん。
有明社長の新店は結構待遇良くしてくれるって話だったからいいなぁーとも思ったけど…
別にONEならONEで働いていたっていいですし…。
だからあたしらに協力を強制されても困るって言うか…
てゆーかキャバクラって協力しあう場所じゃないでしょ?」
ゆり派が、争っていた。
確かにここはキャバクラで、協力し合う場所でも何でもない。
誰と誰が勝負していようが働いているキャストには関係のない事なのかもしれない。
薄い扉1枚隔てた先で起こっていた喧嘩は、次第にヒートアップしていく。
わたしたち側の更衣室もシーンとなっていて、雪菜がだるそうに椅子に座って小さく「ばっかみたい…」と呟いていた。