【完】さつきあめ〜2nd〜
「でもあなたはあたしの期待に十分応えてくれてるじゃない。
だから昨日も冷静に自分のすべき事を考えて理解して、動いた。そしてあたしたちを動かした。
それが全部結果になって返ってきた。
前にも言ったけど、あたしじゃ同じように協力してもらっても、ゆりにはきっと勝てなかった…。だから全部さくらちゃんの力じゃない…」
どこまでも澄んだ瞳が、その言葉を真っ直ぐに伝えてくれたから、信じれたんだ。
「あたし……雪菜さんのようなキャバ嬢になりたい……」
ぼそりと出た言葉に、雪菜はまた目を丸くして、そして照れくさそうに笑った。
「えぇー?!目指すべき人間違ってるよぉ?!!
それにさくらちゃんは綺麗系で華やかなんだからあたしじゃなくてゆりのような人を目指しなさいよ!!」
「ううん、雪菜さんのような人になりたい。
雪菜さんは本当に優しくて、口では違う事を言ってても自分の事よりも他人の事ばかり考えられる人ですから。
人には優しいけど、自分には厳しく出来る
あなたは、あたしの憧れです………」
「もぉー!!!そんなお世辞ばっかり言っても何も出ないよ?!
いやぁー照れちゃうなぁ~っ!ほんっとさくらちゃんは人たらしだわぁ~!」
「本音です!」