【完】さつきあめ〜2nd〜
わたしの誕生月は光の誕生月でもある。
出会った頃は26歳だった光も、今月28歳になる。
ここまで歩いてきた日々は本当に沢山の事があった。
わたしが七色グループで歩いてきた道のりの先に、いつも光がいた。
初めて光に会った日の事を今でも覚えている。物語の中でしか見た事のなかったような王子様だった光。
彼がその場に立つだけで、全ての事に意味があるように思えた。光を好きになった日も、光と一緒に歩いた日も、光と笑い合った日々も、わたしにとっては全てが特別な日で、意味を持つ日々だった。
20歳の誕生日当日。わたしは早起きをして、同伴前に美容室に向かった。
長かった髪をショートにバッサリ切った。
「今日はありがとうございます」
20歳の誕生日。自ら同伴に誘ったのは小笠原だった。
出会った時から小笠原はわたしにとって特別なお客さんだった。沢山の繋がりの中で、切れていく縁もあれば、切れない縁もあって、変わっていく世界で、小笠原は変わらずにわたしにとって特別な存在だった。
「いやぁ、君には驚かされるよ」
個室の和食の料亭を予約してくれて、一息ついた時に小笠原はわたしの顔をまじまじと見つめた。
「どうです?似合います?」
「うん、とてもよく似合ってる。大人の女性って感じだね。
でもあんなに長くて綺麗な髪だったのに思い切ったね。
君は出会った頃からよく僕を驚かせてくれる」
出会った頃は26歳だった光も、今月28歳になる。
ここまで歩いてきた日々は本当に沢山の事があった。
わたしが七色グループで歩いてきた道のりの先に、いつも光がいた。
初めて光に会った日の事を今でも覚えている。物語の中でしか見た事のなかったような王子様だった光。
彼がその場に立つだけで、全ての事に意味があるように思えた。光を好きになった日も、光と一緒に歩いた日も、光と笑い合った日々も、わたしにとっては全てが特別な日で、意味を持つ日々だった。
20歳の誕生日当日。わたしは早起きをして、同伴前に美容室に向かった。
長かった髪をショートにバッサリ切った。
「今日はありがとうございます」
20歳の誕生日。自ら同伴に誘ったのは小笠原だった。
出会った時から小笠原はわたしにとって特別なお客さんだった。沢山の繋がりの中で、切れていく縁もあれば、切れない縁もあって、変わっていく世界で、小笠原は変わらずにわたしにとって特別な存在だった。
「いやぁ、君には驚かされるよ」
個室の和食の料亭を予約してくれて、一息ついた時に小笠原はわたしの顔をまじまじと見つめた。
「どうです?似合います?」
「うん、とてもよく似合ってる。大人の女性って感じだね。
でもあんなに長くて綺麗な髪だったのに思い切ったね。
君は出会った頃からよく僕を驚かせてくれる」