いぢわるな彼

『おはよ!!』

私はまだ動揺していた

「何で?
ソラが何であたしの家知ってるの?」

『友達から聞いた!!』

いきなり
ソラが現れたことで私の頭はまだついていけなかった。
『それよりさ…
ここ暑くね??』

やっと
頭が正気に戻った。

「うん。
でも…ほんとにいいの?」
『何が?』

「あたしがソラの家に行っても…」

『当たり前じゃん。
それより、早く後ろ乗れよ』

……へ?

ソラは自転車の後ろを指さしていた。

「だって…
それでもなくても一緒に歩いてたらまずいでしょ?」
『全然全然平気!!
俺は七海と噂になるなら構わないよ』

……えぇぇえええ!?!?!?

「ソラには彼女いるんだから。」

『そうでした、そうでした。』
ソラは苦笑い。



少しだけほんの少しだけ胸がチクんと痛かった。


< 11 / 18 >

この作品をシェア

pagetop