壊れそうなほど。
10分ほどで返信が来た。トオルを誘ったのは、彼がおれと同学年のM研元部長だからだ。
『あー、今やってんだっけ。OK! 行こうぜ』
時間と待ち合わせ場所を決めて、トオルとのやり取りを終えた。
何があるわけではない。別に佑介くんやら優輝斗やらとの関係を疑っているわけでもない。携帯の充電だって、そりゃ切れる時は切れる。
ただ無性に、今すぐ沙奈の顔が見たくなっただけだ。この妙な不安を取り除きたいだけ。
布団を抜け出して、バスルームに移動した。バスタブを跨ぎ、シャワーカーテンを閉める。
狭いユニットバス。寮だから文句も言えない。さっさと結婚して引っ越して、広い風呂でゆっくり沙奈と一緒に…………あ。つい下半身が反応した。
……そういや最近セックスどころか、一緒に寝た記憶もない。そりゃ不安にもなるか。