壊れそうなほど。
食堂の一番奥の席から、満面の笑みでこちらに手を振る女の子。1年生のシゲちゃんだ。重美《しげみ》だからシゲちゃん。うちのキーボードを担当している。
手を振り返し、早足で奥のテーブルに向かった。
「すいませんっ、寝坊しました!」
「うん、慣れてるから大丈夫ー」
そう言ったのは、シゲちゃんの左隣に座る4年生の多田《ただ》さん。うちのドラマーで、なんとなくターミネーターみたいな風体をしている。ターミネーター、観たことないけれど。
「あれ、ギターの人は?」
多田さんの向かいに腰掛けながら、わたしは隣に座った佑介に尋ねた。
「ん、あれ。アイツどこ行った?」
「あ、『腹減ったから飯買ってきます』って」
その人の真似なのか、シゲちゃんが声を低めてボソボソと言った。
手を振り返し、早足で奥のテーブルに向かった。
「すいませんっ、寝坊しました!」
「うん、慣れてるから大丈夫ー」
そう言ったのは、シゲちゃんの左隣に座る4年生の多田《ただ》さん。うちのドラマーで、なんとなくターミネーターみたいな風体をしている。ターミネーター、観たことないけれど。
「あれ、ギターの人は?」
多田さんの向かいに腰掛けながら、わたしは隣に座った佑介に尋ねた。
「ん、あれ。アイツどこ行った?」
「あ、『腹減ったから飯買ってきます』って」
その人の真似なのか、シゲちゃんが声を低めてボソボソと言った。