壊れそうなほど。
後ろを見上げる佑介にやっていた視線を、さりげなく彼の方へと移す。
迷彩柄のパンツに黒いパーカー。カツカレーの乗ったトレイを持つ手は、指が長くてとても綺麗だ。
「ね、俺どこ座ればい?」
薄めの唇を殆ど動かさずに、ボソリと声を出す。
真っ黒で長い前髪が目元をすっかり覆ってしまって、顔立ちはよくわからない。
「じゃあ、オレの隣座って」
「ん」
助っ人くんが席について、ようやくバンド緊急会議が始まった。
「えっと、コイツがオレの知り合いでユッキー……あれ、ユッキー、名前なんだっけ」
「優輝斗《ゆきと》」
「そうそう、優輝斗。ギターの腕はこのサークルの誰よりも上だから安心して」
「ども」
佑介の体越しに、ペコッと軽く会釈するのが見えた。
迷彩柄のパンツに黒いパーカー。カツカレーの乗ったトレイを持つ手は、指が長くてとても綺麗だ。
「ね、俺どこ座ればい?」
薄めの唇を殆ど動かさずに、ボソリと声を出す。
真っ黒で長い前髪が目元をすっかり覆ってしまって、顔立ちはよくわからない。
「じゃあ、オレの隣座って」
「ん」
助っ人くんが席について、ようやくバンド緊急会議が始まった。
「えっと、コイツがオレの知り合いでユッキー……あれ、ユッキー、名前なんだっけ」
「優輝斗《ゆきと》」
「そうそう、優輝斗。ギターの腕はこのサークルの誰よりも上だから安心して」
「ども」
佑介の体越しに、ペコッと軽く会釈するのが見えた。