壊れそうなほど。
「うわ、俺んちみたい」
モノトーンで統一したわたしの部屋を見て、ユキは目を丸くした。予想通りの反応だ、わたしもユキの家を見てそう思ったから。
ユキをバスルームに案内して、わたしは夕食の準備に取りかかった。と言っても、夕方ほとんど用意したから、あとは本当に揚げるだけ。
油が温まる間に、冷蔵庫からポテトサラダを出して、用意したお皿に盛り付ける。彩りが欲しいからトマトも添えようか。誰かのための料理はなかなか楽しい。
バスルームからはシャワーの音に混ざって、鼻歌が聴こえて来る。野良猫くんがゴキゲンで何より。
やっと油が高温になり、鶏肉を2、3個沈めたところで、
──ピンポーン。
突然、玄関の呼び鈴が鳴った。
「え……?」
心臓が早鐘のように、激しく脈打ち始める。
誰!? まさか……。