壊れそうなほど。
隣から聴こえていた爆音が止んで、天井からのびるでかいアコーディオンカーテンの端から、さっき演奏していたやつらが出てきた。次は俺達の番だ。
暗幕をくぐってステージに上がる。アンプに繋いで準備をしていたら、入口から観客がぞろぞろ入ってきた。あっという間に満席どころか、立ち見が何人もいる。
「なんでこんな客多いの?」
俺の真後ろにいるちんちくりんに訊くと、
「うちのバンドのファンです。すごいでしょ」
と得意げな顔で返してきた。確かに、ここまでクオリティが高ければファンもつくだろう。納得。
「あ、半分くらい沙奈さんのファンですよ」
「沙奈の?」
「ライバル多くて大変ですねー、がんば!」
「うざ」
なんて言ってたら、「そろそろ行くよー」と多田さんから声がかかった。
暗幕をくぐってステージに上がる。アンプに繋いで準備をしていたら、入口から観客がぞろぞろ入ってきた。あっという間に満席どころか、立ち見が何人もいる。
「なんでこんな客多いの?」
俺の真後ろにいるちんちくりんに訊くと、
「うちのバンドのファンです。すごいでしょ」
と得意げな顔で返してきた。確かに、ここまでクオリティが高ければファンもつくだろう。納得。
「あ、半分くらい沙奈さんのファンですよ」
「沙奈の?」
「ライバル多くて大変ですねー、がんば!」
「うざ」
なんて言ってたら、「そろそろ行くよー」と多田さんから声がかかった。