君と近づく春


「ちょっと凛、 見てなかったの? 私勝ったんだよ!」


仙崎くんと向かい合って座り、なにをしようかと彼が口を開いた時、茉莉が私に言った。


「ごめんごめん、おめでとう」

「もう、2人で新しくゲーム始めちゃうなんて! よし、私たち弱者も特訓だ!」


「おう! 付き合うぜ!」


他の5人は、再びババ抜きをするようだ。

私は視線を仙崎くんに戻した。

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