君と近づく春


すぐに始まった男子決勝にも、うちのクラスは出場していた。


「ナイスキー!」


「山本ナイスカット! 繋げろー!」


今度は野太い声の方が大きいだろうか。


相変わらず仙崎くんはチームを引っ張っていて、頼もしい。


隣で茉莉と西野ちゃんたちがきゃっきゃと楽しそうに話しているのを聞きながら、これで彼のファンは増えるだろうなと思っていた。


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