君と近づく春


ジンジンすると思っていた足首はやっぱり腫れていて、男子の試合が終わる頃には痛みに変わっていた。


結局仙崎くんたち男子チームは、男子バレー部員2人と経験者を二人擁する三年のクラスに負けて準優勝で終わってしまった。


「最後に優勝できてよかったぁー!!」


三年生の先輩が叫んでいるのを見る私たちのクラスの男子たちは、やりきった清々しい顔をしている。


ハッピーエンドだな、と思っていると教室へ帰るようにという放送が流れ、人々がぞろぞろ移動し始めた。


私もなるべく茉莉たちにバレないように、普段通り歩く。


こんなに教室って遠かったっけ?


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