君と近づく春


「じゃあ、部活頑張ってね!」

「うん!この美声を轟かせてきちゃうよ!」


茉莉は部活のため音楽室へ向かう。


私は再び教室のドアを開けた。



「あれ? 皆は?」


「もう部活の時間だよ」



そこにいたのは仙崎くんだけ。


「仙崎くんは?」


「俺らは元々水曜日がオフ。山ノ井は塾だって」


「そっか……」


なんだか2人だけなんて初めてで、気まずい。


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