私たちの六年目
大学を卒業すると、梨華の教授に対する思いは少しずつ薄れていった。
社会人になって慣れない仕事で大変だったし、もう二度と会うことのない教授をいつまでも思うほど、梨華も暇ではなかったのだ。
そんな梨華を目の前にして、秀哉は今度こそ自分がという思いが少なからずあったはず。
でも……。
また以前と同じことが繰り返されようとしているなんて、あんまりだ。
「秀哉は、本当に一途だね……」
私の言葉に、秀哉がフッと息を吐く。
「梨華もだよ……。
アイツも一度誰かを好きになると、ずっと思い続けちまう……」
「二人ともバカだね」
「あぁ、本当にバカだよな……」
「でも梨華の言う通り。
惚れた弱みだから、どうしようもないね……」
恋愛は結局。
惚れた方の負けなのだ……。
社会人になって慣れない仕事で大変だったし、もう二度と会うことのない教授をいつまでも思うほど、梨華も暇ではなかったのだ。
そんな梨華を目の前にして、秀哉は今度こそ自分がという思いが少なからずあったはず。
でも……。
また以前と同じことが繰り返されようとしているなんて、あんまりだ。
「秀哉は、本当に一途だね……」
私の言葉に、秀哉がフッと息を吐く。
「梨華もだよ……。
アイツも一度誰かを好きになると、ずっと思い続けちまう……」
「二人ともバカだね」
「あぁ、本当にバカだよな……」
「でも梨華の言う通り。
惚れた弱みだから、どうしようもないね……」
恋愛は結局。
惚れた方の負けなのだ……。