私たちの六年目
それからの毎日。
俺は会社帰りになると、あの広場で少し足を止めていた。
帰り道なのもあるし。
どうしたって目に付いていた。
いつ行っても、菜穂は忙しそうに走り回っていて。
そんな菜穂を、俺は遠くからそっと見ていた。
仕事中の菜穂は、眩しいくらいに輝いている。
あんなに美しい人だったとは。
俺は、どうして気づいていなかったのかな。
金曜日のイベント当日、会場で何か食べて帰ろうかと思ったけど。
それは、やめておいた。
崎田君の姿が見えたから。
俺がいつまでも菜穂の周りをウロウロしていたら、崎田君は絶対良い顔をしないだろうから。
だけど、本当は……。
菜穂と少しでいいから話がしたかった……。
菜穂。
俺ね。
最近、生きている感じがしないんだ。
仕事にも、なんだか身が入らない。
ねぇ、菜穂。
俺の話を聞いて。
「秀哉は何も間違ってないよ」って。
そう言って笑って欲しい。
時折、菜穂と楽しそうに話している崎田君を見ながら。
俺は内心、それがうらやましくてどうしようもなかった。
俺は会社帰りになると、あの広場で少し足を止めていた。
帰り道なのもあるし。
どうしたって目に付いていた。
いつ行っても、菜穂は忙しそうに走り回っていて。
そんな菜穂を、俺は遠くからそっと見ていた。
仕事中の菜穂は、眩しいくらいに輝いている。
あんなに美しい人だったとは。
俺は、どうして気づいていなかったのかな。
金曜日のイベント当日、会場で何か食べて帰ろうかと思ったけど。
それは、やめておいた。
崎田君の姿が見えたから。
俺がいつまでも菜穂の周りをウロウロしていたら、崎田君は絶対良い顔をしないだろうから。
だけど、本当は……。
菜穂と少しでいいから話がしたかった……。
菜穂。
俺ね。
最近、生きている感じがしないんだ。
仕事にも、なんだか身が入らない。
ねぇ、菜穂。
俺の話を聞いて。
「秀哉は何も間違ってないよ」って。
そう言って笑って欲しい。
時折、菜穂と楽しそうに話している崎田君を見ながら。
俺は内心、それがうらやましくてどうしようもなかった。