私たちの六年目
トロンプ・ルイユ
それから二日後の日曜日。
珍しく梨華が、俺の住む町まで来ていた。
今朝はあまりつわりがなくて気分が良かったから、思い切って遊びに来てみたのだとか。
俺と梨華は、付き合って初めてデートらしいデートをした。
一緒にランチを食べたり、公園でのんびり話をしたり。
こんなに穏やかな気持ちでいられたのは、本当に久しぶりだった。
梨華の笑顔を沢山見られたし、俺も笑えたから、それはすごく嬉しかった。
夕食も外で済ませると、まだ帰りたくないと言う梨華を連れて自分の部屋に帰った。
「秀哉の部屋って、すごく綺麗だねー」
そう言って嬉しそうに、ソファーに腰を下ろす梨華。
その隣に、俺も腰を下ろした。
「ねぇ、秀哉」
「ん?」
「私、ここへ越して来てもいい?」
「え……?」
ここへ、引っ越して来る?
「うーん、どうかな。ちょっと厳しいかも。俺の部屋狭いし」
梨華のあの荷物が入るスペースなんて、どう考えてもないよな……。
「なんで急にそんなことを?」
「だって……。
秀哉の部屋って私の部屋から遠いし、ここに引っ越してくれば、もっと会えるかなって思って」
「あー……」
そうか。
俺にもっと会いたいと思ってくれたからなのか。
それって、俺をもう好きになってくれてるってことでいいのかな……。
珍しく梨華が、俺の住む町まで来ていた。
今朝はあまりつわりがなくて気分が良かったから、思い切って遊びに来てみたのだとか。
俺と梨華は、付き合って初めてデートらしいデートをした。
一緒にランチを食べたり、公園でのんびり話をしたり。
こんなに穏やかな気持ちでいられたのは、本当に久しぶりだった。
梨華の笑顔を沢山見られたし、俺も笑えたから、それはすごく嬉しかった。
夕食も外で済ませると、まだ帰りたくないと言う梨華を連れて自分の部屋に帰った。
「秀哉の部屋って、すごく綺麗だねー」
そう言って嬉しそうに、ソファーに腰を下ろす梨華。
その隣に、俺も腰を下ろした。
「ねぇ、秀哉」
「ん?」
「私、ここへ越して来てもいい?」
「え……?」
ここへ、引っ越して来る?
「うーん、どうかな。ちょっと厳しいかも。俺の部屋狭いし」
梨華のあの荷物が入るスペースなんて、どう考えてもないよな……。
「なんで急にそんなことを?」
「だって……。
秀哉の部屋って私の部屋から遠いし、ここに引っ越してくれば、もっと会えるかなって思って」
「あー……」
そうか。
俺にもっと会いたいと思ってくれたからなのか。
それって、俺をもう好きになってくれてるってことでいいのかな……。