私たちの六年目
負の連鎖
ユラユラと揺れる電車内。
いつもならせわしない月曜の朝も、この時間だと人もまばらで。
俺は、菜穂の部屋から自分の家へと帰っていた。
会社には、半休を取ると連絡をした。
土曜日に半日会社へ行っていて良かったと思った。
朝目が覚めたら、隣に菜穂が眠っていた。
俺の腕にぎゅっとしがみついたままで。
あぁ……、なんて可愛いんだろう。
俺のことが、本当に好きなんだな……。
そんな菜穂を見ていたら、俺は菜穂が寝ているのも構わずに唇にキスをしていた。
昨日の夜、あんなにしたのに……。
俺のキスで目覚めたお姫様は、ビックリしたような顔をしていたけど。
「良かった。夢じゃなかった……」
ホッとしたように微笑んで、俺のキスに応じてくれた。
あぁ、俺……。
本当に菜穂が好きだ。
こんなに菜穂が愛おしくて、全てが欲しいのに。
どうしてあの瞬間まで気づかなかったのか。
自分の鈍さに、悲しくなってくる。
でも、もうハッキリわかったから、絶対に言わないと……。
俺は梨華とは結婚できない。
菜穂のことが、好きだって……。
いつもならせわしない月曜の朝も、この時間だと人もまばらで。
俺は、菜穂の部屋から自分の家へと帰っていた。
会社には、半休を取ると連絡をした。
土曜日に半日会社へ行っていて良かったと思った。
朝目が覚めたら、隣に菜穂が眠っていた。
俺の腕にぎゅっとしがみついたままで。
あぁ……、なんて可愛いんだろう。
俺のことが、本当に好きなんだな……。
そんな菜穂を見ていたら、俺は菜穂が寝ているのも構わずに唇にキスをしていた。
昨日の夜、あんなにしたのに……。
俺のキスで目覚めたお姫様は、ビックリしたような顔をしていたけど。
「良かった。夢じゃなかった……」
ホッとしたように微笑んで、俺のキスに応じてくれた。
あぁ、俺……。
本当に菜穂が好きだ。
こんなに菜穂が愛おしくて、全てが欲しいのに。
どうしてあの瞬間まで気づかなかったのか。
自分の鈍さに、悲しくなってくる。
でも、もうハッキリわかったから、絶対に言わないと……。
俺は梨華とは結婚できない。
菜穂のことが、好きだって……。