私たちの六年目
決戦
それから二日後。
覚悟を決めた私は、午後から半休を取って梨華のいる産婦人科医院へと足を運んだ。
梨華が入院してからというもの、梨華の身の回りのことは全て秀哉がしていた。
入院に必要なものは私が用意したけれど、全部秀哉に運んでもらっていた。
それは正直、良い気分ではなかった。
愛する人が、自分の罪悪感から他の女性のお世話をしているのだから。
でも、それも今日で終わりにする。
私は意を決して、個室のドアをノックした。
「どうぞ」
中から聞こえる梨華の声。
私はゆっくりとドアを開けた。
「菜穂……」
驚いたように目を見開く梨華。
私はゆっくりと近づいて行って、ベッド横の丸椅子に腰を下ろした。
「久しぶりだね、梨華……」
あの悲しい出来事があって以来、梨華とは全く会わなかったから。
本当に久しぶりだ。
もともと細いのに、さらに痩せた気がする。
ノーメイクの梨華はなんだかひどく儚げで。
そんな彼女と戦うのは、正直気が引けるけど。
それでも言わなくちゃ。
そうすることが、私の正義だと思うから……。
覚悟を決めた私は、午後から半休を取って梨華のいる産婦人科医院へと足を運んだ。
梨華が入院してからというもの、梨華の身の回りのことは全て秀哉がしていた。
入院に必要なものは私が用意したけれど、全部秀哉に運んでもらっていた。
それは正直、良い気分ではなかった。
愛する人が、自分の罪悪感から他の女性のお世話をしているのだから。
でも、それも今日で終わりにする。
私は意を決して、個室のドアをノックした。
「どうぞ」
中から聞こえる梨華の声。
私はゆっくりとドアを開けた。
「菜穂……」
驚いたように目を見開く梨華。
私はゆっくりと近づいて行って、ベッド横の丸椅子に腰を下ろした。
「久しぶりだね、梨華……」
あの悲しい出来事があって以来、梨華とは全く会わなかったから。
本当に久しぶりだ。
もともと細いのに、さらに痩せた気がする。
ノーメイクの梨華はなんだかひどく儚げで。
そんな彼女と戦うのは、正直気が引けるけど。
それでも言わなくちゃ。
そうすることが、私の正義だと思うから……。