私たちの六年目

梨華が街を去る日、いつものメンバーで電車のホームまで梨華を見送った。


梨華は、そこでも涙を流した。


謝罪と感謝の言葉を沢山口にしながら……。


そして最後に、「しばらくお別れだけど、赤ちゃんが産まれたらきっと会いに来てね」と言った。


「もちろん会いに行くよ」と郁未が言ったら。


守が急に「一台の車で行こう」って言い出して。


梨華の出身地の観光名所や、泊まる旅館やホテルはあるかと尋ねていた。


思いかけず出て来た旅行話に、すっかり盛り上がる私達。


来年はそこで、同窓会をすることになりそうだ。


その日が、今から楽しみな私だった。