私たちの六年目
私たちの六年目。そして……
「お疲れー」
カチンと重なる4つのビールジョッキ。
金曜日、例の居酒屋に4人のメンバーが集まっていた。
「はーっ、こうして集まって飲むのも久しぶりねー」
郁未が嬉しそうな顔で言った。
「梨華のことで色々あったけどさ、それもようやく落ち着いたし。
また菜穂が飲み会に戻って来てくれて、オレは本当に嬉しいよ」
守も目を細めて言った。
少し前まで、もうみんなとはこんなふうに集まれないと思っていたから。
私もすごく嬉しい……。
「そうだ、菜穂。ちょっといいかな?」
あらたまって私に身体を向ける郁未に、胸がドキッとした。
「いいけど、どうしたの……?」
こんな真剣な顔の郁未を見るのは、すごく久しぶりな気がする。
一体、どうしたっていうんだろう……。
なんだか落ち着かないでいると。
「ごめん!」
突然、郁未が頭を下げた。
そうされる意味がわからずに、私はコテンと首を傾げた。
しばらく頭を下げていた郁未だったけど、ゆっくり顔を上げた。
その目はなぜか少し潤んでいて。
私はそんな郁未をじっと見ていた。
カチンと重なる4つのビールジョッキ。
金曜日、例の居酒屋に4人のメンバーが集まっていた。
「はーっ、こうして集まって飲むのも久しぶりねー」
郁未が嬉しそうな顔で言った。
「梨華のことで色々あったけどさ、それもようやく落ち着いたし。
また菜穂が飲み会に戻って来てくれて、オレは本当に嬉しいよ」
守も目を細めて言った。
少し前まで、もうみんなとはこんなふうに集まれないと思っていたから。
私もすごく嬉しい……。
「そうだ、菜穂。ちょっといいかな?」
あらたまって私に身体を向ける郁未に、胸がドキッとした。
「いいけど、どうしたの……?」
こんな真剣な顔の郁未を見るのは、すごく久しぶりな気がする。
一体、どうしたっていうんだろう……。
なんだか落ち着かないでいると。
「ごめん!」
突然、郁未が頭を下げた。
そうされる意味がわからずに、私はコテンと首を傾げた。
しばらく頭を下げていた郁未だったけど、ゆっくり顔を上げた。
その目はなぜか少し潤んでいて。
私はそんな郁未をじっと見ていた。