私たちの六年目
「それはそうと……。
秀哉は、どうして急に梨華と別れることになったの?
秀哉の方から言ったんだよね?
結婚をやめたいって」
郁未が尋ねた。
「いざ結婚しようと思ったら、梨華のワガママに嫌気がさしたの?
それともやっぱり、梨華のお腹にいる子は自分の子じゃないから無理だって思ったの?」
「梨華が出発する時に言ってたよな。
秀哉には、さんざん迷惑をかけたって。
どんなに好きな相手だって、自分の好意を利用されるのは嫌だよな。
秀哉の気持ちはすげーわかるよ」
実は郁未と守は、梨華と秀哉が結婚をやめた経緯を知らない。
梨華も秀哉も、あえて二人には詳しく話さなかったからだ。
話し合った結果そうなったとしか伝えていないのだ。
秀哉はチラッと私の顔を見た後、ゆっくりと口を開いた。
「梨華との結婚をやめたのは……。
俺が本当に好きな人は誰なのか。
ようやく、そのことに気づけたからなんだ……」
秀哉は、どうして急に梨華と別れることになったの?
秀哉の方から言ったんだよね?
結婚をやめたいって」
郁未が尋ねた。
「いざ結婚しようと思ったら、梨華のワガママに嫌気がさしたの?
それともやっぱり、梨華のお腹にいる子は自分の子じゃないから無理だって思ったの?」
「梨華が出発する時に言ってたよな。
秀哉には、さんざん迷惑をかけたって。
どんなに好きな相手だって、自分の好意を利用されるのは嫌だよな。
秀哉の気持ちはすげーわかるよ」
実は郁未と守は、梨華と秀哉が結婚をやめた経緯を知らない。
梨華も秀哉も、あえて二人には詳しく話さなかったからだ。
話し合った結果そうなったとしか伝えていないのだ。
秀哉はチラッと私の顔を見た後、ゆっくりと口を開いた。
「梨華との結婚をやめたのは……。
俺が本当に好きな人は誰なのか。
ようやく、そのことに気づけたからなんだ……」