何十何百何千回キミを愛し、守るから。
目の前から飛び散ってくる、赤黒い液体。
「ね、ね・・・・・・?」
そこには、見るにも堪えないぐちゃぐちゃの愛する人。
「おーい。大丈夫か!?」
工事のおじさんが言う。
「キャーーー!」
道を歩く女の人が叫んでいる。
「工事の鉄棒が落ちたらしいぞっ。」
数十本の鉄棒が、寧々を突き刺している。
「嫌だ・・・。嫌だ嫌だ・・・。」
寧々を失うなんて、嫌だ・・・。
「早く!誰か救急車をっ!!」
誰かの呼びかけで、皆が動く。
「ね、ね・・・?」
一向に動かない寧々。
「嫌だ・・・。」
寧々を、失いたくない・・・。
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そこで、俺の意識が途切れた。