片想いの相手は先生
すると体育館に響くように男の先生の
声がした(顧問の先生は女性で一年学年主任)
「大丈夫か!?他の子は戻って続きしとき」
私は下半身を動かさないように上半身だけで
振り返った。私はびっくりした。それもそう
だ、だって声の主は先生だったんだから。先
生は重そうな氷の入ったバケツと氷嚢(ひょ
うのう)を持って近づいてきてくれた。いつ
もの優しい笑顔は見えなく本当に心配してく
れている顔だった。