【完】好きよりもキスよりも…
一緒に乗った桂木は、田浦たちの方に近寄っていくと、何やら楽しそうに会話を弾ませてる。
高野と藤原ちゃんは後ろの方にいるから、えーと、オレ達は……。
「あやちゃん!前いこ!前!あんまり人いなくていい感じ!」
オレから言おうとしたことを新條から申し出されて、ちょっと絶句。
あらら。
オレ、今、何気に感動してるみたいよ…?
「ん?どうしたの?あやちゃん…?」
立ち止まったオレの顔を覗き込んだ新條は、あんまりレパートリーのないオレの表情の、きっと全てを知っているんだろうけど…。
今のオレ、多分ね…赤いかもしれない。
だって、オレの顔を見た新條の顔が、何にも説明してないのに、真っ赤になってるし。
「ばか…そんな顔、反則でしょ!」
必死で照れを隠してる新條に、そっぽを向かれたままでそう言われて。
こっちを向いてくれないのは淋しいけど、凄い小さな声で。
「でも、そういうのも好き、だからね!」
なんて呟かれて、周りを考えずに抱き締めた。
新條は、止めろって言いながらもオレのシャツを掴んでて。
結局、そのままオレが新條の腰に手を回したままで進行方向の甲板まで進んでいった。
高野と藤原ちゃんは後ろの方にいるから、えーと、オレ達は……。
「あやちゃん!前いこ!前!あんまり人いなくていい感じ!」
オレから言おうとしたことを新條から申し出されて、ちょっと絶句。
あらら。
オレ、今、何気に感動してるみたいよ…?
「ん?どうしたの?あやちゃん…?」
立ち止まったオレの顔を覗き込んだ新條は、あんまりレパートリーのないオレの表情の、きっと全てを知っているんだろうけど…。
今のオレ、多分ね…赤いかもしれない。
だって、オレの顔を見た新條の顔が、何にも説明してないのに、真っ赤になってるし。
「ばか…そんな顔、反則でしょ!」
必死で照れを隠してる新條に、そっぽを向かれたままでそう言われて。
こっちを向いてくれないのは淋しいけど、凄い小さな声で。
「でも、そういうのも好き、だからね!」
なんて呟かれて、周りを考えずに抱き締めた。
新條は、止めろって言いながらもオレのシャツを掴んでて。
結局、そのままオレが新條の腰に手を回したままで進行方向の甲板まで進んでいった。