【完】好きよりもキスよりも…
なんて苦笑しつつも、内心は嬉しい。
明日起きたら、また真っ赤になって照れちゃうんだろうけど。
でも…そんな新條が愛しいと思うから。
そんなコトを考えつつ、起こさないように新條に布団をかけて、自分も瞳を閉じる。


胸の中で繰り返される呼吸が、新條の存在をちゃんとオレに伝えてくれて。
それが心地よくて堪らなかった。
だから、現金にも旅行に来てよかったかなって思う。
色んなモノに目を向けて、ちっとも留まっていてくれないコだけれど…。
それでも、ちゃんとオレの腕の中に帰って来てくれるのが、オレが一番だねって笑い掛けてくれる新條を感じることが出来たから。
また、こうして。
日常から離れた時間を共有できるといいよね。
また、二人で……。


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