平凡ガールと双子アイドル~白と青の王子~
第一章
秘密の場所*1
春の日。
「お願い、教えてください。希様!」
『い、いや。だから私もそんなに得意ってわけじゃないから...』
「でも、私より出来るでしょう?それにあんた、どうせ今日も予定ないんでしょ」
『うっ。わ、分かった!教えるから、だからこの腕離してください!』
「ふふ、ありがとう〜♪」
『はぁ...。しょうがないなぁ沙紀は』
放課後、ほとんど誰もいなくなった教室で、私がこの西風沙紀(にしかぜ さき)になにを頼まれていたのかというと、「数学を教えてくれ」ということだった。
『てゆうか、普段からコツコツ勉強してれば、補習の危機なんて来ないんじゃないの?』
「むぅ、希もそう言うのね?分かってるよ、ただ最近は部活の方が本当に忙しくてまともに机に向かえなかったの」
『え〜?本当に〜?』
「本当よ。言ったでしょ、夏には3年の先輩が引退しちゃうから、それまでに部長の仕事を覚えなきゃならないの」
「あ、そっか。沙紀は時期部長なんだったね。頑張れ〜テニス部エース♪」
私の幼稚園からの親友である沙紀は、中学からテニス部に入っている。その腕前はかなりのもので、去年は新人大会で優勝したと言っていたっけ。
時期部長の生徒はこの時期忙しくなるし、勉強に手が回らなかったのもあながち間違ってはいないのだろう。
「お願い、教えてください。希様!」
『い、いや。だから私もそんなに得意ってわけじゃないから...』
「でも、私より出来るでしょう?それにあんた、どうせ今日も予定ないんでしょ」
『うっ。わ、分かった!教えるから、だからこの腕離してください!』
「ふふ、ありがとう〜♪」
『はぁ...。しょうがないなぁ沙紀は』
放課後、ほとんど誰もいなくなった教室で、私がこの西風沙紀(にしかぜ さき)になにを頼まれていたのかというと、「数学を教えてくれ」ということだった。
『てゆうか、普段からコツコツ勉強してれば、補習の危機なんて来ないんじゃないの?』
「むぅ、希もそう言うのね?分かってるよ、ただ最近は部活の方が本当に忙しくてまともに机に向かえなかったの」
『え〜?本当に〜?』
「本当よ。言ったでしょ、夏には3年の先輩が引退しちゃうから、それまでに部長の仕事を覚えなきゃならないの」
「あ、そっか。沙紀は時期部長なんだったね。頑張れ〜テニス部エース♪」
私の幼稚園からの親友である沙紀は、中学からテニス部に入っている。その腕前はかなりのもので、去年は新人大会で優勝したと言っていたっけ。
時期部長の生徒はこの時期忙しくなるし、勉強に手が回らなかったのもあながち間違ってはいないのだろう。