【短】青空なんて、いつもみえない。
だからって、濃く塗りすぎると、とても暗い雰囲気を出してしまう。
私が描きたかったのは、暗さじゃない。
どんなに暗いときにも、明るさと喜びはあるということだ。
でも、すべてがすべて幸せを表しているわけでもない。そうだとしたら、空は青で塗っていた。
また、しゃぼんだまが1つ弾けたのは、いつまでも幸せが続くわけではないという意味もある。ひとは、思い出を忘れていく生き物なのだ。
明るさと悲しさを混ぜ合わせたこの絵は、いままでで1番時間がかかり、1番苦労をした。
知らなかった技法を学んだ。色の重なりを意識した。
先生にも部員にも、たくさん褒めてもらった。もちろん、自分も気に入っている。
……けど、倉山くんが、どうしてその話を?