没落貴族の娘なので、医者として生活費を稼いでいます!
「では診察をします。まずどこを診て欲しいのでしょう」
「・・・眠れないんだ」
眠れない・・・不眠症の可能性が一番高いだろう。王族ともなれば周りからの期待が重圧となり彼にとっては重荷にしかならないはずだ。
「おそらく不眠症ですね。いつからそのような状態に?」
「いつから・・・二年前だろうか」
「その頃に何かいやなことなどはありませんでしたか?例えば周りから過度に期待されるようになったとか大切な方がなくなったとか」
なにか、なにか原因があるはずなのだ。彼が眠れなくなるほどの出来事が。
「16歳の頃、初めて戦場に出た。そこで初めて自分はもっと努力しなければいけないと知った。だから休むことなく勉学や武道、剣術に勤しんで・・・」
そういう彼からは初めての戦場で怖い思いをしたとか、死人をみてつらかったという思いは見受けられない。
ならばーーー
「自分で自分を追い詰めすぎです。ワーカーホリックにもほどがあるでしょう」
まだ自分は賢くない、まだまだ勉強しなければ。まだ自分は弱い、強くならなければ。
そんな思いばかりが先回りして、時間が許す限り働いているのだ。
そしてそんな彼にとって、他の人からすればリラックスの時間である入浴や食事の時間は無駄なものでしかない。
「私もよく周りから働き過ぎだと言われるので人のことは言えませんが、貴方の生活には癒しやリフレッシュがまったくありません。いつ、どんなときだって心身ともに休まることがないとそりゃ睡眠にも影響しますよ」
自業自得ですといえばなぜかにらまれた。
王族である以上どこから命を狙われているかわからないし、気を抜けないかもしれないがそれにしてもあんまりである。
「・・・眠れないんだ」
眠れない・・・不眠症の可能性が一番高いだろう。王族ともなれば周りからの期待が重圧となり彼にとっては重荷にしかならないはずだ。
「おそらく不眠症ですね。いつからそのような状態に?」
「いつから・・・二年前だろうか」
「その頃に何かいやなことなどはありませんでしたか?例えば周りから過度に期待されるようになったとか大切な方がなくなったとか」
なにか、なにか原因があるはずなのだ。彼が眠れなくなるほどの出来事が。
「16歳の頃、初めて戦場に出た。そこで初めて自分はもっと努力しなければいけないと知った。だから休むことなく勉学や武道、剣術に勤しんで・・・」
そういう彼からは初めての戦場で怖い思いをしたとか、死人をみてつらかったという思いは見受けられない。
ならばーーー
「自分で自分を追い詰めすぎです。ワーカーホリックにもほどがあるでしょう」
まだ自分は賢くない、まだまだ勉強しなければ。まだ自分は弱い、強くならなければ。
そんな思いばかりが先回りして、時間が許す限り働いているのだ。
そしてそんな彼にとって、他の人からすればリラックスの時間である入浴や食事の時間は無駄なものでしかない。
「私もよく周りから働き過ぎだと言われるので人のことは言えませんが、貴方の生活には癒しやリフレッシュがまったくありません。いつ、どんなときだって心身ともに休まることがないとそりゃ睡眠にも影響しますよ」
自業自得ですといえばなぜかにらまれた。
王族である以上どこから命を狙われているかわからないし、気を抜けないかもしれないがそれにしてもあんまりである。