没落貴族の娘なので、医者として生活費を稼いでいます!
「とりあえず軽く診察する。そこに座って」
「ああ。おまえのハーブティーのおかげで少しだけ寝付きが良くなった」
「な、シエルさんをおまえ呼ばわりするな!!」
「・・・」
先ほどからレイが何か言うたびにハルが食いつく。何を言ってもだ。だからまったく話が進まない。
「ハル、いい加減にしろ」
「う、ごめんなさい」
「罰として私が調合部屋に言っている間、レイとここにいろ」
「え、そんな・・・!」
もともとハルはハーブティーのブレンドを見たかったわけだから、これが一番彼にとって答える罰だろう。
診察室からつながるドアをくぐり抜けると、薬品やハーブの香りが一気に体を包み込む。
私は薬に妥協はしたくないから、ここには沢山の薬草がある。
カルミア王国では育たない薬草もあるが、比較的簡単に育てられるものは診療所の裏で栽培している。
(さっきの話だと効いてはいるみたいだから、この前と同じブレンドにしよう)
ハーブティーは薬じゃない。だから一日二日飲んだからって効果はない。継続的に飲むことでようやくその効果を得られる。
私も昔はよくオーガストにハーブティーを作ってもらったけ。
オーガストはこの国で三本の指に入るくらいに優秀な医者だ。
診察は確実で、誤診なんて聞いたことがないし処方する薬の効果も素晴らしい。
そんな素晴らしいオーガストにも欠点がある。薬の効果を優先するあまり、薬の味が最悪なのだ。
もちろん薬においしさなど求めてはいけない。しかしオーガストの薬はまずいなんてものではない、飲めたものではないのだ。勿論よく効くのだが、飲んだあとしばらくは動けない。
それほどにまずいのだ。
そしてさらに悪いことにオーガストの欠点はハーブティーにまで反映されている。
リラックス効果をもたらしたり、苦痛を和らげるために存在するはずのハーブティーもオーガストの手にかかればさらなる苦痛をもたらす劇薬となる。
初めてオーガストのハーブティーを飲んだときはそれはそれは盛大に吐いてしまった。
その後はオーガストが作ったハーブティーをアレンジして飲めるようにしていた。
その経験から、私は子供でも飲める飲みやすい薬を研究している。
おいしい薬は作れないけれど、飲みやすい薬ではあるはずだ。
「ああ。おまえのハーブティーのおかげで少しだけ寝付きが良くなった」
「な、シエルさんをおまえ呼ばわりするな!!」
「・・・」
先ほどからレイが何か言うたびにハルが食いつく。何を言ってもだ。だからまったく話が進まない。
「ハル、いい加減にしろ」
「う、ごめんなさい」
「罰として私が調合部屋に言っている間、レイとここにいろ」
「え、そんな・・・!」
もともとハルはハーブティーのブレンドを見たかったわけだから、これが一番彼にとって答える罰だろう。
診察室からつながるドアをくぐり抜けると、薬品やハーブの香りが一気に体を包み込む。
私は薬に妥協はしたくないから、ここには沢山の薬草がある。
カルミア王国では育たない薬草もあるが、比較的簡単に育てられるものは診療所の裏で栽培している。
(さっきの話だと効いてはいるみたいだから、この前と同じブレンドにしよう)
ハーブティーは薬じゃない。だから一日二日飲んだからって効果はない。継続的に飲むことでようやくその効果を得られる。
私も昔はよくオーガストにハーブティーを作ってもらったけ。
オーガストはこの国で三本の指に入るくらいに優秀な医者だ。
診察は確実で、誤診なんて聞いたことがないし処方する薬の効果も素晴らしい。
そんな素晴らしいオーガストにも欠点がある。薬の効果を優先するあまり、薬の味が最悪なのだ。
もちろん薬においしさなど求めてはいけない。しかしオーガストの薬はまずいなんてものではない、飲めたものではないのだ。勿論よく効くのだが、飲んだあとしばらくは動けない。
それほどにまずいのだ。
そしてさらに悪いことにオーガストの欠点はハーブティーにまで反映されている。
リラックス効果をもたらしたり、苦痛を和らげるために存在するはずのハーブティーもオーガストの手にかかればさらなる苦痛をもたらす劇薬となる。
初めてオーガストのハーブティーを飲んだときはそれはそれは盛大に吐いてしまった。
その後はオーガストが作ったハーブティーをアレンジして飲めるようにしていた。
その経験から、私は子供でも飲める飲みやすい薬を研究している。
おいしい薬は作れないけれど、飲みやすい薬ではあるはずだ。