日曜日の昼下がり。<短編>


ガチャガチャ

鍵を開ける音が聞こえて

俺は寝た振りをする。


静かに部屋の中に

入ってきたリカが

はだけた毛布を

そっと着せてくれる。


そう。

俺は、この瞬間のために

30分も寒さに耐えたんだ(笑)


だってなんか

可愛いじゃん。

俺の身体を気遣ってくれてるんだぜっ?


そんで

そっと髪を撫でてくれるんだ。


もうヤバいよ。

目ぇ開けて

抱き締めたいくらいだよ。



だけど

寝た振りがバレたら

来週から

俺の幸せが一つ減っちゃうから

がまん我慢。


あれ、俺今

顔ニヤけてないかな?

大丈夫かな(泣)
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