ウィスタリア学園
寮のを見た時の私の反応は何時ぞかの時と全く一緒だった。
「で、デカい……」の一言が出た。

飛鳥曰く、寮も他の生徒達とは違うらしい。S5にだけは、なんか、とてつもなくデカい寮を与えている。この学園はS5にだけ、とても甘いように感じる。

寮の場所は『ロイヤル・ガーデン』からも近くてとても助かった。

私は、飛鳥に自分の部屋を教えて貰い、「今日は疲れたからまた明日ね。」と言って飛鳥と別れた。


自分の部屋を見ると、シンプルな感じの部屋だった。なにより、個室ってのが良かった。共同部屋だったら、自由に行動が出来ないし、自由時間が減るからだ。


私は、ベットに腰を下ろし少し考えた。エリオネス学園の事。その学園の名前を聞いた私以外のS5の子達の様子の事。

あの子達はエリオネス学園に何かあったのは事実。じゃなかったら、あんなに頑なに拒否をする事はない。


「あーもう…悩んでても埒が明かないわ。

こう言う時にはやっぱり、彼かなぁ。」


などと、独り言を呑気に私は言っている。
そして、私は一言

【転移】

と言った。

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