ウィスタリア学園
すると、姫が『ロイヤル・ガーデン』から出て数分後に校内放送が流れた。

ピンポンパンポーン

『ウィスタリア学園に向かって虎がこの学園に襲いかけてきます。SクラスAクラスの生徒は至急戦闘態勢に。』

ピンポンパンポーン

という放送だった。確かに今凄い霊力……あー魔力を感じる。

俺達はそれぞれに目を合わせ急いで姫の後を追った。




そこには既にAクラスとBクラスのそれぞれの学科から沢山の生徒がいた。約200人前後くらいだ。

正門の方から向かってくる虎達……いや、白虎は約50匹くらいいた。


姫が生徒の攻撃を全て受けている様子がそこにはあった。
白虎達を守ろうとして生徒達の攻撃全てを姫が受けている。

俺は何故姫が捨て身になってまで白虎達を守ろうとするのが謎だった。姫を見ていると結界を貼っていた。白虎約50匹を囲む巨大な結界を。

それだけで、姫の実力を知った気がした。彼女は強いって事を。それに、あれが唯の結界では無いことくらい直ぐに分かった。

「海斗、あの結界……」

「飛鳥ちゃんも…それに、シオンとキラも気づいた?」

「うん。(はいですわ。)」

「あれ、唯の結界じゃないよ。

見てみなよ、全ての攻撃を防いでいる。

それに、白虎達の傷が回復している。」

「アハッ凄いね姫は。」
「お兄様……はァ。」


「やっぱり、あれは白虎なんですね。」

遅れて飛鳥ちゃんが言っている。やっぱり飛鳥ちゃんには直ぐに分かっていたぽい。

「多分、あの虎達が白虎って気付いているの俺たちS5だけだぜ。」

「そうですね。」

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