恋の宝石ずっと輝かせて2
第六章 緑の青春と赤の絆
1
先ほどの緊張感が打って変わって嘘だったように、ユキの家の中では、お茶とお菓子を囲んで和気藹々とした談笑がされていた。
花梨が盗んだ赤石とセキ爺が襲われたことの偶然の重なりの事件の狭間にユキたちが巻き込まれてしまったが、事情を知れば責めることもできない。
何度も平謝りの花梨とセキ爺を目の前に、気にしないでと却って気を遣う羽目になってしまった。
花梨とセキ爺を家に招いて、お茶を振る舞っているからには、ユキと仁は明るくその場を盛り上げる。
花梨もセキ爺は申し訳ない気持ちを抱いていたが、そのように扱われると最後はその気持ちに甘んじることにした。
お陰で二人は肩の荷がすっかり下りたとばかりに、ユキが入れたお茶を笑顔を添えて楽しそうに飲んでいた。
だが、そこにはキイトの姿はなかった。
赤石も手元に戻り、そこにユキと仁の説得もあり、キイトは花梨とセキ爺を許すことにした。
キイトの気持ちはまだすぐには収まりそうにもなかったが、まだまだ目的があり、ふたりのことなどどうでもいいという態度で山の方へと去っていった。
当分はキイトが責任を持って赤石を預かることになる。
ニシナ様に仕える巫女だけあって当然の役割と言わんばかりだった。
そして、誰にも知られてなかったことが幸いして、この事件は当事者たちの胸の中だけに収めることとなった。
花梨も充分反省し、その後はどこか吹っ切れた様子で、事情を知ってる仁とユキの前では本当に心軽く、やっと落ち着けると言わんばかりにほっとしていた。
先ほどの緊張感が打って変わって嘘だったように、ユキの家の中では、お茶とお菓子を囲んで和気藹々とした談笑がされていた。
花梨が盗んだ赤石とセキ爺が襲われたことの偶然の重なりの事件の狭間にユキたちが巻き込まれてしまったが、事情を知れば責めることもできない。
何度も平謝りの花梨とセキ爺を目の前に、気にしないでと却って気を遣う羽目になってしまった。
花梨とセキ爺を家に招いて、お茶を振る舞っているからには、ユキと仁は明るくその場を盛り上げる。
花梨もセキ爺は申し訳ない気持ちを抱いていたが、そのように扱われると最後はその気持ちに甘んじることにした。
お陰で二人は肩の荷がすっかり下りたとばかりに、ユキが入れたお茶を笑顔を添えて楽しそうに飲んでいた。
だが、そこにはキイトの姿はなかった。
赤石も手元に戻り、そこにユキと仁の説得もあり、キイトは花梨とセキ爺を許すことにした。
キイトの気持ちはまだすぐには収まりそうにもなかったが、まだまだ目的があり、ふたりのことなどどうでもいいという態度で山の方へと去っていった。
当分はキイトが責任を持って赤石を預かることになる。
ニシナ様に仕える巫女だけあって当然の役割と言わんばかりだった。
そして、誰にも知られてなかったことが幸いして、この事件は当事者たちの胸の中だけに収めることとなった。
花梨も充分反省し、その後はどこか吹っ切れた様子で、事情を知ってる仁とユキの前では本当に心軽く、やっと落ち着けると言わんばかりにほっとしていた。