恋の宝石ずっと輝かせて2
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カネタの話が出たところで、仁も先日に出会った話をする。
鍬で威嚇された事を話せば、花梨は笑って「カネタさんらしい」という言葉が口をついた。
「あの人、ときどき過激なことするのよね。直接被害にあったわけじゃないから、そういう気質なんだと思ってるけど、仕事は真面目にしてくれるので八十鳩家は助かってるの。でも、いつも何かを警戒しているというのか、周りのことには敏感に反応して四六時中目を光らしている感じがするわ」
「僕もあの時はほんとに恐ろしい気分を味わいましたけど、その後では色々と世話を焼いてくれました」
「新田さんなら、素直で従順な方だから誰とでも上手くやっていけるんですよ。でも相手が敵意を持っていると、カネタさんはとても取っ付きにくくなるわ。最悪、凶暴になるんじゃないかって思えるほどよ」
「どういうことですか?」
花梨の話が仁には引っかかった。
トイラがカネタに出会ったとき、あまりいい印象を抱かなかったと言ってたのを思い出す。
「うちの家族はそんなことないんだけど、楓太が酷く警戒して、カネタさんを見る度に歯をむき出しにして吼えるんです。一度噛んだこともあって、あの時は私もびっくりして、なぜって思ったくらいでした。それからカネタさんは露骨に楓太を嫌ってね、いつも怖い形相で睨むんですよ。それから相性の悪いこと。噛んだ楓太が一番悪いので、カネタさんが楓太を嫌うのは仕方のないことなんですけどね」
「楓太が噛んだ? 信じられない。楓太は賢くてとても人間になれた犬ですよ。うちの叔母も診察する度、楓太のこといつもいい犬だって感心してるくらいですから」
そして人間の言葉を話せることも言いたかったが、そこは我慢した。このふたりはどうやらそれを知らなさそうだった。
楓太が話せるとセキ爺も花梨も知っていたら、楓太がなぜ噛んだかの理由を直接楓太と話し合っているはずである。
そして何もかもこの山の事情を知っている自分に今更隠す必要もなく、楓太の話題がでたときに、言葉を話すことも必ず出てくるはずだと仁は思った。
カネタの話が出たところで、仁も先日に出会った話をする。
鍬で威嚇された事を話せば、花梨は笑って「カネタさんらしい」という言葉が口をついた。
「あの人、ときどき過激なことするのよね。直接被害にあったわけじゃないから、そういう気質なんだと思ってるけど、仕事は真面目にしてくれるので八十鳩家は助かってるの。でも、いつも何かを警戒しているというのか、周りのことには敏感に反応して四六時中目を光らしている感じがするわ」
「僕もあの時はほんとに恐ろしい気分を味わいましたけど、その後では色々と世話を焼いてくれました」
「新田さんなら、素直で従順な方だから誰とでも上手くやっていけるんですよ。でも相手が敵意を持っていると、カネタさんはとても取っ付きにくくなるわ。最悪、凶暴になるんじゃないかって思えるほどよ」
「どういうことですか?」
花梨の話が仁には引っかかった。
トイラがカネタに出会ったとき、あまりいい印象を抱かなかったと言ってたのを思い出す。
「うちの家族はそんなことないんだけど、楓太が酷く警戒して、カネタさんを見る度に歯をむき出しにして吼えるんです。一度噛んだこともあって、あの時は私もびっくりして、なぜって思ったくらいでした。それからカネタさんは露骨に楓太を嫌ってね、いつも怖い形相で睨むんですよ。それから相性の悪いこと。噛んだ楓太が一番悪いので、カネタさんが楓太を嫌うのは仕方のないことなんですけどね」
「楓太が噛んだ? 信じられない。楓太は賢くてとても人間になれた犬ですよ。うちの叔母も診察する度、楓太のこといつもいい犬だって感心してるくらいですから」
そして人間の言葉を話せることも言いたかったが、そこは我慢した。このふたりはどうやらそれを知らなさそうだった。
楓太が話せるとセキ爺も花梨も知っていたら、楓太がなぜ噛んだかの理由を直接楓太と話し合っているはずである。
そして何もかもこの山の事情を知っている自分に今更隠す必要もなく、楓太の話題がでたときに、言葉を話すことも必ず出てくるはずだと仁は思った。