ロスト・ラブ
そう。それがさっきから気になっていた違和感。
不自然だと感じていたこと。
須藤くんは、いま私が座っている席の、前の前の席の位置から私に話しかけていた。
やけに距離が空いていて違和感万歳。
私と彼の間には、机が一個分空いている状態だった。
前の席の女の子はまだ登校してきていないから、まだよかったけれど。
おかげで、話しかけてきた彼の存在に過剰に驚くことはなかった。
……けど、それが颯太の言いつけというのは、どういうことなんだろうか。