恋かもしれない
「あー、あのとき。そんな話をしていたんですか。それで、そんな風水があるんですか?」

「うーん、どうかしらね。私は専門家じゃないからモテなくする風水は知らないけれど、愛情を増す風水を知っていたから教えてあげたの」

「でもあんなに愛されてるっぽいのに、彼女は心配なんですね」

「そうね。人を好きになると、余計なことをあれこれ考えてしまうものだから。あの言葉の意味は? とか、何であんな態度を取るの? とか。彼がモテるなら尚更そうだよね。結婚しても心配なのかな? それだけ彼がモテるんだろうし、好きなんでしょうね」

「うわぁ、彼がモテると大変なんですね」

「あらぁ、奈っちゃんも、そのうちにそんな気分を味わうかもよ?」

「え、私も? え、私は、そんな、なんで?」

美也子さんはどうしてそんなことを言うのだろう。

もしかしてLサポートに入っていることがばれているの? 

それとも松崎さんのことを言っているの?? 

松崎さんとカップルなんて、しかも結婚なんて、そんなの無理なのに!

想像するだけで顔が熱くなってじんわりと汗が出てくる。

焦って顔を隠していると美也子さんが私の肩をポンポンと叩いた。
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