恋かもしれない
ショップに載せるのは今週金曜日であること。

数が少なくてご期待に添えられないかもしれないこと。

メルマガにも情報を載せるのでチェックしてほしいこと。

それらを丁寧に文にして返信した。

そのあと、昨日美也子さんが出来なかった在庫管理や事務処理を忙しくしてると、あっという間に定時になった。

スーパーに寄ったあと家に帰って落ち着くと、昨日のことが思い出される。

「松崎さん、ここに座っていたんだ」

テーブルに飾ってあるジェルキャンドルを見て、可愛いですねと言うから、体験教室で作ったことを教えるとちょっぴり驚いていた。

午前中だけ休みを取って私をアパートまで送り届けてくれた松崎さんは、出勤する時間ぎりぎりまでこの部屋にいたのだ。

退院して部屋に入った瞬間に、ベランダ側の窓が割れてるいのを見て驚いた。

そんな私に、玄関に鍵がかかっていたから、お隣からベランダ伝いに来て割って入ったと説明してくれたのだった。

『すみません。弁償します』

私の為だったのだからと一生懸命弁償を断ったのだけれど、スマホを取りだして、ささっとどこかに連絡し、一時間ほどで窓ガラスが修理された。

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