短編 身分

　私は音楽と人との関わりをより深めたいと考え貴学を志望する。
　音楽を学びたいと思ったのは、小学校の時に初めて弾く伴奏の為に現在のピアノ教室に通い始めた時だ。色々な曲を弾くにつれて、自分の感情を演奏とリンクさせる瞬間がたまらなく心地良く感じた。ピアノはいつも側にあり、自分の気持ちを支えてくれるかけがえのないものだ。多くの人が音楽に触れ、辛い事は半分に、楽しい事はもっと楽しく感じられるような手助けが出来るようになりたい。
　音楽には様々な形があり、現在私が学んでいるクラシックや多くの人が聞いているポップスなどがある。どちらも人の心を豊かにするためには必要だと思う。クラシックでは鍵盤楽器奏法や楽典、演奏する事を最大限楽しめるような技術を習得し、良い演奏をしたい。ポップスでは私が日々、多くのアーティストから受ける興奮や感動する仕組みを理解し、それを自分でも作れるように作曲法を学びたい。パソコンなどを使った編曲方法を身につけ、自分の思うかっこいい曲や多くの人が楽しめる曲の制作に関われるようになりたい。貴学ではクラシック音楽に特化した授業内容が多い。演奏方法だけでなく作曲法や指揮法、アンサンブルやオーケストラの授業など様々な分野に触れ学ぶ事ができることから、自分が求める、また自分に適した職業を見つけることが可能だと感じた。
　高校時代に最も学び得た事はコミュニケーションの大切さである。人に良い演奏を届けたり、その技術を伝える為にはコミュニケーション能力が必要不可欠だと思う。私の尊敬するピアノの先生も演奏技術だけでなく人としてなにが大切かを指導してくださる。私が将来指導者や演奏者の立場になった際には相手とのコミュニケーションを大切にしたいと思う。
　以上の理由から音楽の専門知識やよりよい教育方法を学び、音楽と人との関わりをより深めていける人物になりたいと考え貴学を志望する。