あ
気づいたらうちもゆーちゃんも
小学生の中盤だった。
「はじめまして、
美羽ちゃんと優羽ちゃんだよね?」
車の中にいるうちらにニッコリ声を
掛けてきた少し丸い体型の男の人。
親が働いているスーパーの同僚らしい。
「あ、どうも。」
緊張なのか声が思うように出なかった。
でもそれから何度かその男に会うようになった。
「俊くん、2人でコンビニでも経営してみる?」
「いいね、はるちゃんがマネージャーでも
いいかな?俺が店長。」
2人は楽しそうにこれからの話をする。
俊くん…関屋 俊一(せきや しゅんいち)
はるちゃん…中野 はる(なかの はる)
ママでもある。
「ねぇママ。お腹空いた。」
「ちょっとうるさい。後で用意するから
あっち行って。話してるの。」
きっとママの中も俊くんの中も
うちでもゆーちゃんでもなく
あなた達2人のことしか考えられてない。
ねぇこっち見て。