もしも 願いが叶ったら
着いたお店は絶対に自分からは入らないような高級料理店。
完全に場違いなあたしは、ナイフとフォークの使う順番もわからくて、
緊張しっぱなしだった。
「そんなに硬くなることあれへん。こんなもん適当でええんや。」
彼はそう言うと、音を立てながら食べ始めた。
あたしをリラックスさせようと。
そんなさり気ない優しさが嬉しかった。
それからは、話もはずんで家族のことお芝居について、
趣味とかいろんな話で盛り上がった。
楽しい時間ってあっと言う間で、食事は無事に(?)終わった。
「家まで送るよ。」
と言われホテルまで送ってもらうことにした。
上京したてだから、まだ部屋が見つかってないことにして。
「早く部屋見つかるとええな。落ち着かんもんなぁホテル住まいは。」
「そうだねぇ。」
「今日はホンマに楽しかったなぁ。かなえちゃんがむっちゃええ子で安心したわ。」
「そんな。あたしええ子ってほど若くないよ。」
「いくつ?」
「もうすぐ28。」
「ホンマに!?見えへん。むっちゃ若いやん。」
「そんなこと言ったってなんにもでないよぉ。」
「いやいや、本心やて。」
「はいはい、ごちそうさまでした。おやすみなさぁい。」
「あっ待って!メアド教えてへん。
もし嫌じゃなかったら、あとでココにメールして。
迷惑やったらええから。ほなな。」
やったぁメアドGET~~~~~~!!!