もしも 願いが叶ったら
私は河合さんと話し合い“ある作戦”を実行することにした。
まず、地元を離れられないのでとあたし抜きで進めてもらうことにした。
そして、出演者との顔合わせ当日・・・。
「作者の桃香さんについては全てシークレットとさせて頂きます。これは作品に対する固定概念が生まれないようにとの配慮からですので、ご協力お願い致します。」
謎が多いほど話題も高まるからとあたしのプロフィールは一切出さないことにした。
「主人公のかなえ役は新人のかなえさん、彼女は役名を芸名にします。新人を採用するのも先入観を抱かせないためです。」
「よっよろしくお願いします!」
「そして、彼女の相手役は朔夜さん。舞台やドラマ、映画と何かと経験豊富な朔夜さんにバックアップをしていただこうと思っています。」
「え~良いバックアップができるかどうかわかりませんが、頑張ります。宜しくお願いします。」
「それから今回のドラマのコンセプトについてですが、リアルです。
ドラマを一歩引いた目で見るのではなく、実際に日常で起こり得ることとして、
視聴者の方に見て頂きたいので、お二人は本当に仲良くなっていただきたいんです。
本当に互いに惹かれ合う二人になって下さい。以上が桃香さんからの連絡事項です。」