イケメン鬼課長と恋愛小説。
……なんて夢を見たら変かしら?
現実は、上手くいかないものね。
そう思いながら課長に書類を渡すと
仕事に打ち込んでいた。
しばらくしてお昼休みになった。
私は、お弁当と自分の好きな恋愛小説の本を持って
休憩スペースに向かった。
ここなら誰にも邪魔されずに読めるから
読み出すと時間は、あっという間に過ぎてしまう。
あぁ、面白かった。
今日の小説も素敵なストーリーだったわ。
感度のため息を吐くとお弁当箱を片付け
部署に戻ろうと廊下を歩いた。
するとたまたま歩いていた篠崎課長に
ぶつかってしまった。
「あ、すみません」
「気をつけろ。危ないだろ」
いけない。課長とぶつかっちゃった!?
私は、驚いて慌ててもう一度
頭を下げて謝罪した。
しかし頭の中では、
うわぁ~課長と廊下にぶつかるなんて
何かの恋愛小説にあるストーリーにありそう。
なんて…つい妄想してしまった。
さっき小説を読んだばかりのせいか……。
だが、そんな私の秘密を知られてしまった。