幸せの華
車に皆乗り楓が口を開いた。


「今日転校生が来るらしい。
優の調べだから確かな情報だと思われる。」


そんな楓の言葉に蓮華は黙る。
心華も状況は知っていたかのように黙った。


「黒瀬麗華…ようやく出会える。
蓮さんと心さんの娘…。そして俺らの仲間に。」
「やっとなのね…」


楓の言葉に理央が反応する。
理央達心華も待ちわびた女、黒瀬麗華に会える事を喜んでいるように見える。


「着きました」


麗華の話をしている間に学校に着いたようだ。
専属運転手が皆に声をかける。
その声に皆は車を降り教室へ。
そして担任の後ろを着いて歩いて教室まできた女…黒瀬麗華に魅力された。
たった一言、「黒瀬麗華です、よろしく」の言葉を発す彼女に。


「やっと…会えたな、麗華…。」


目の前に居る彼女に微笑みを向ける楓を誰も見ていなかった。
窓際一番後ろに座る彼女がポツリと「蓮華…心華…」と呟く声を逃さなかった楓は彼女に話しかける。


「俺達が何だ?」


と…。
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