幸せの華

｢私ママを見つけるためにここに来たの。｣


口を開く麗華の言葉に皆は耳を傾ける。


｢本当はママがここに居ると信じたかった。
だってこんなにも皇族が集まってるんだもん。
でも居ないと分かったし…その…この世界にも居ないと分かったから私はある物を見つけなくちゃいけないの。｣


麗華の言うある物…それは…


｢皆は幸せの華って知ってる？
昔ママに言われたの。
幸せの華を見つけた時人生で1番素敵な日になると。
だから私はそれを見つけたい。
何か知ってたら教えて欲しい。
その…知らなかったら一緒に探して欲しい…です｣


麗華の提案に目を見開く一同。
それもそうだ。
幸せの華なんてこの世に物理的に存在している花の名前ではないのだから。


｢麗華の提案に乗ろうよ｣


誰も口を開かない中ただ1人、理央が口を開く。


｢暫く私達、蓮華と心華と行動して一緒に探そうよ。
私達にとってもいい話じゃん｣


理央の言葉に皆は頷いた。
麗華はまさか一緒に探してくれるとは思っても見なかったのか嬉しそうに笑った。


そして皆に一言、大事な気持ちを｢ありがとう｣という気持ちを伝えた。