幸せの華

｢美味しそう…｣


そう呟く麗華の声に皆が驚く。
そして麗華の目線は楓と絡む。


｢っ…｣


楓は息を呑む。
そして…


｢お前…目が…｣


麗華の目が赤く染まっていた。
楓の驚き様に優は咄嗟に麗華を押さえつけた。


｢麗華、気を保って下さい｣
｢血…血…｣


優の声も届かない。


｢…お前、邪魔だな｣

今の麗華は血がほしいただの肉食状態。
そんな麗華を優1人の力で押さえつける事さえ難しい状況である。
陽斗、涼一、満は今の状況に驚きフリーズしていたが優の行動に皆が麗華を押さえつけ始めた。


｢邪魔だ、どけ！！｣
｢麗華、元に戻って下さい！｣
｢なんちゅー力やねん｣
｢麗華、理性保って｣
｢れーちゃん！！｣


皆が必死に声をかける。
そんな中楓は…


｢飲むか…？｣


そう麗華に問う。
麗華は頷いた。


｢お前ら離してやれ。｣


そういうと皆は少し戸惑うが麗華を離した。