幸せの華

蓮華Side

麗華が立ち去った蓮華の居るリビング。
誰も口を開かないまま時間だけが過ぎていった。
そんな中優だけはもう一度手紙を見直していた。
手紙に書かれてる筆跡は女の人の字。
本来あちらからくる手紙の筆跡は男のはずなのだ。


「もしかして…」
「どーしたん?」


優がつぶやく声を陽斗が拾う。
皆の目線は優に集まっていた。


「いや、可能性の話なんだけどこの手紙の差出人って…女王、じゃないかなと…」


そういう優の言葉に皆は驚く。
本来女王は誰にも姿を見せず唯一の旦那、国王にしか姿を見せないのだから。


「れーちゃんが女王と何かしらの繋がりがあるって事?」
「満の考えが多分近いんだろうけどそれでいいのかはさっぱり…」
「優でも分かんなかったら僕ら分かんないよ」


優と満の声が響く。
楓は1人目を瞑って考え事をしているようだった。
< 39 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop