幸せの華
「なに、それ…そんなの僕達にどうしろってゆーの!!」
「満、落ち着け」
「楓はいいよ、婚約者居ないもん!!でも僕らはずっと一緒に居てちゃんとそれぞれ好きになった子が婚約者になったの!
それをなんで、なんで今更!!なんで麗華1人の覚醒のせいでこんな目にあわなくちゃいけないのさ!!」
「満!!!」


声を上げる楓。
その声にハッとする満。
満はようやく言ってはならない事を言ったと自覚したようだった。


「ごめん…」
「満が謝ることでは無いがゆっていい事と悪いことあるぞ、さすがに」
「うん…」


満は声を出す気力も無くしたかの様に座り込んでしまった。


「楓、婚約者が変わるかもしれないって内容だったよね?」
「ああ、そうだが。」
「なら大丈夫かもしれない」
「涼一、どういう事だ?」
「いや、変わるかもしれないって事は変わらないかもしれないって事だろ?」
「まぁ、可能性の話だな」
「なら心華を信じなきゃ。俺らの婚約者を」
「…涼一…」


涼一も本当なら相当苦しいはず、辛いはず。
だけど自分の婚約者を信じ待つ決断をした。
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