影を拾った太陽

お母さんが起きてくる前に、急いで散らかったキッチンを片付けた。





「あら、早いのね光凛」




「お、おはよう！」







丁度片付け終わった後に、お母さんが起きてきた。





良かった。
バレずに済んだみたい。





「おはよう。何かしていたの？」





ドキッ





す、鋭いよ、お母さん……










「べ、別に！？　何もしてないよ！」




私のバカ！




こんなに慌てていたら怪しまれるよ。




だけど、お母さんはそれ以上詮索してくることはなかった。





本当は言って楽になりたいけど、男の子にお弁当を作るなんて言ったら何を言われるか分からないもん。
お母さん、そういう話大好きだし（別に恋みたいな感情があるわけじゃないけど）。